ピラニアの密放流について 


ピラニアや中〜大型魚に限らず、昆虫や甲殻類、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類、etc...日本でのペットの多様化が進むにつれて、これらの生物の密放流社会問題化しています。ピラニア専門サイトとして、このサイトを訪れたピラニア飼育者だけにでも、この問題を共有し、下記のことを納得しなくても良いですが、ピラニアの密放流のニュースの度、奥さんに怒られる管理人は、こんな考えをもってるんだなぁ、と知っていただければ幸いです。

Rand List


まず、私はこういう話は好きではないんですよね。密放流→生態系破壊という話に留まらず、生き物の飼育(ペット)自体が人間のエゴだとか、そもそも命とは?生き物は何のために誕生した?とか、哲学的・宗教的なところまでいきそうで。。。しかし現実に社会問題化しているので、それはそれで一愛好家として直視しておかなければならないと思っていますし、他のピラニア飼育者の方にも考えておいて欲しい事だと思います。ピラニアをあまり知らない方は、まずはピラニア概論をお読みください。


【ピラニアを放流する人】 

"ピラニア" という魚は、獰猛な人喰い魚で…、血の臭いを嗅ぎつけたり…、人や家畜を襲ったり…、なんてことが世間一般でのピラニアの印象であり、先入観・固定観念でしょう。目の前で肉や魚を食べる姿を見たい!という興味心から飼うきっかけとなったピラニア飼育者は多いと思います。(我が家に来た、初めてピラニアを間近に見る人も、餌を食べるシーンを見たがります。)


そしていざ飼い始めたら・・・

とても神経質で物音に敏感で臆病で、水槽の隅に1日中隠れたり、じっとしていたり、 生き餌をあげても目の前でなかなか食べる姿が見れないうちは、それが見れた瞬間はとても興奮するのですが、 それを毎日見ていれば、金魚に餌をあげるかのように、特に刺激も無く、 思ったよりも成長が遅いし、餌代もかかるし、水が汚れて見た目も悪いし、水換えも面倒だし、他の魚の方が楽しいし、
・・・と飽きる方
または、家族の反対、引越しや家族の増加などで、設置スペースや水槽維持ができなくなる、
・・・と外的要因で断念する方
または、なかなかサイズが大きくならないから(逆に大きくなりすぎたから)、広い公園の池に放してみよう、餌もいるし!
・・・と自己中な方


こういった方々が少なからずいて、それを内心で留めたり、自己処理する場合は問題ないのですが、 その中のごくごく少数の人が、密放流という行為を実行してしまうのだと思います。 ブラックバスとは違い、ルアーフィッシングの対象魚として放流する人はいないと思います。



【捨てられるピラニアの種類】 

ピラニアが国内で見つかったニュースは年に数回聞きます。ほとんど、というか全部がナッテリー。なぜかはピラニア飼育者なら想像はつくでしょう。
最も安価(1匹200円程度〜)で買えるナッテリーは、特別マニアックなお店でなくても購入でき、ゲームセンターのUFOキャッチャーで景品になるなど、そのくらい安価で容易に入手できる種です。

養殖のナッテリー以外のピラニアは、熱帯魚の中でもとても高価 (たいていものは小さくても1匹1万円以上、相場はピラニア探索隊をご覧下さい) ですから、 大金を出して買ったピラニアが池や川、湖等に捨てられることはほとんど無いでしょう。 それらは、たとえ飽きたり飼育を断念せざるを得ない状況になっても、ネットオークションで高値で取引されるし、お店でも引き取ってもらえたりもします。

先に述べたナッテリー種は、安価で容易に取得できるため、このような売却・譲渡をする方法が取りづらいのです。そして飼育者にとって、金銭的ダメージが少ないため、安易な行動にも走りやすい種でもあるのです。本当はとても観賞的価値があるのに...



【捨てられたピラニアの影響】 

ピラニア飼育経験のある方であれば、ピラニアの性格・性質はご存知でしょうが、 一般の方々は、ピラニアが捨てられたニュースを聞くと、人が、子供が、ピラニアに襲われる!と危惧してしまうでしょう。
これについては、まぁ、一般の人たちが考えるほどの心配はないでしょう。狭い水槽飼育中であっても水中で噛まれる、ということは滅多に無いと思います(びっくりして暴れたときに運悪く…というくらいでしょうか)。 南米現地の旅行記や採取業者の記事を読んでも、泳いだり水遊びをしてピラニアに襲われる、という話は聞いたことがありません。(むしろ危険なのはワニやエイ、カンディルの方だと言われています)
私の経験や、飼育者の中で噛まれた複数の話、また南米旅行記を見ても、噛まれるときは水の外での話ばかりです。 ピラニア飼育者では、水槽への移動の際や、水槽から床に飛び出したピラニアを拾おうとした際、など。 南米では、釣り上げた後針をはずす際や、釣ったものを船に放って置いたときや、 死んだと思ってたピラニアの歯を見ようと思ったときなど、水上での話ばかりです。
ですので、密放流されたピラニアに噛まれることを危惧するシチュエーションとしては、一般の人が釣り上げてしまったときが危険な場面です。


ピラニアが帰化してしまうのでは?、という心配については、東京都杉並区の公園の池でピラニアの成魚2匹と稚魚数百匹が見つかったこと(2001/8/31)もありますが、 日本国内のほとんどの地域では、繁殖することはあっても帰化することは無いでしょう。 ピラニアは南米に自生している熱帯魚ですから、ある程度の水温が高くないと生存はできません。 (だから各種ガーパイクやブラックバス、グッピー等、水温がある程度低くても生きていける種の方が規制対象の話題に上がりやすいのです→特定外来種リスト要注意外来生物リスト
私の飼育経験では、水温が16℃で半日程度ナッテリー4匹が耐えたことがありますが、底砂に腹を着けた状態で寄り添ったまま微動だにせず、という感じでした。この状態が長期間続いたり、さらに低温になれば生存は難しいです。(冬場にヒーターが故障し、水温が低下して死んだという話も聞きます。)

例えば日本の中心的位置にある琵琶湖で言えば、11月の中頃から5月にかけては水温が15℃を下回り、 特に1月から4月中旬までは水温が10℃を下回ります。(琵琶湖の水温と水位変化

しかし絶対帰化しないというわけではなく、沖縄などの暖かい地方や、生活排水、温泉地域の地熱の影響により、ピラニアが生存可能な水温以上を保つ場所で、かつ、餌がある場合は、帰化することを完全には否定はできません
また、帰化はせずともピラニアが生存している期間は、在来種を食害する、という影響も考えられます。



【ピラニア飼育者へのアドバイス】 

ピラニア概論も合わせ、密放流による影響も大体分かったでしょうか。 それでも、どうしても飼育し続けられない方へアドバイスです。

■1. 飼えなくなったピラニアをこのサイトの掲示板で紹介してください。引き取ってくださる方がいるかも知れません。その際は金銭的な要求は控え目でお願いします。
■2. ネットオークションで売りましょう。お店でもなかなか取り扱いが少ない種の場合は、結構高額で買われる方が多いです。
■3. 近所の熱帯魚店に相談しましょう。引き取ってもらえるかもしれません。売り物として引き取ってもらえない場合でも、殺処分を行って大型魚の餌としてくれるかもしれません。なるべく金銭を要求しないこと。
■4. 上記の方法をとってもダメな場合は、飼育者自身の手で殺処分してください。またピラニアはとてもおいしいとの話をよく聞きますので、白身魚同様のレシピで料理して食べる方法もあります。処分の際は噛まれないように十分気をつけて行ってください。

人間の都合で罪も無い命を...という考えもあるでしょう。 ここでは哲学的・宗教的倫理観ではなく、密放流をどれだけ防止できるか、という観点から述べています。 責任もって最期まで飼う、こんなことは言うまでもないことだと思っていますが、 生き物を飼育するのであれば、最終的には自らの手で殺すくらい覚悟を持って飼いましょう。


・・・こういう話ってホント嫌なんですよ。堅っ苦しくて、重くて、暗くなるし。"覚悟"・"責任もって"なんて言葉とか。
だから、せっかく飼ったのだから、"楽しんで"飼いましょう!
このサイトの掲示板等でピラニアコミュニケーションをすることも、きっとピラニア飼育ライフを楽しくしてくれると思いますよ〜!



余談ですが、私satoは、ピラニアの密放流についての特集のニュース番組の取材を受けたことがあります。恥ずかしい。。。


 ■ピラニア援助交遊ホーム