色揚げ 〜 ナッテリーを赤くする


 ピラニアを飼っていると、大きくしたい欲求とともに、いい色を出したい!という欲求が出てくる方が多いと思います。ピラニアは獰猛なイメージが先行してしまいますが、鑑賞用としても多分にその魅力はあります。

そこで、ピラニアの色揚げについて下記の3点を提案します。未確認情報もありますが、ぜひだれか試してみてください。(※即効性のあるものは今の所確認できておりません!)

■ 方法1. ブラックウォーターにする。
■ 方法2. 蛍光灯の色を換える。
■ 方法3. 餌をクリルや、エビの成分が入ったものにする。



■ 方法1.ブラックウォーターにする
ネグロ川
アマゾン川
 ピラニアの生息地、アマゾン川(ネグロ川とソリモンエス川の合流点)の画像です。黒色の水と茶褐色の水が混じらない神秘的な場所です。黒い方がネグロ川。アマゾン川本流よりも北部のジャングル地帯を流れる支流は、有機腐植酸の多い黒い水(植物プランクトン少ないがエビは豊富)であります。

 水槽下で育ったピラニアと、ワイルドな固体とでは、同じ種類のピラニアでもかなり体色が異なると言われる大きな要因の一つに、水質があると思います(私は養殖・天然の違いは判りません)。私の経験では、特にブラックピラニアは、東京タワー水族館にいるような真っ黒なものがいる一方、茶褐色の体色のブラックピラニアもいて、まるで違う種類のように見えました(下画像)。
ブラックピラニア1
35cm級(東京ベイ熱帯魚)
ブラックピラニア2
35cm級(B-Box)
ブラックピラニア3
40cm級(東京タワー水族館)

 この現地に近い水質を作れば、ある程度ワイルドな固体に近い体色を出せるのではないでしょうか。ブラックウォーターは、病原菌の繁殖を抑制したり、魚が種々のホルモンを生成するために必要なフミン酸や
タンニン酸、有機酸を供給したりして、弱酸性の軟水にする効果があります。これらの成分によって、より体色が強く発色すると思われます。(でも東京タワー水族館の水は水道水だとか...バクテリアのせいなのかな?ナッテリーやピラヤは既に大型化しているせいか、色あせてるしなぁ)

 私の経験上、やはり水槽水をブラックウォーターにする前より、した後の方が、なんとなくピラニアナッテリーの赤い体色が強くなる感じがします。なんとなーくです。いつか、ブラックウォーターの投入前後の画像を載せられたらいいなぁ、と思います。(⇒こちら)

関連用語:ピート




■ 方法2.蛍光灯の色を換える
 魚は住む環境の色によって、体色を変えるものが多いと思います(擬態)。その代表では、ヒラメやカレイなんかが有名です。体色を環境に合わせる目的はそれぞれだと思いますが、私の経験では、ピラニアやアカヒレ、タナゴ、アロワナなんかも、かなり環境によって発色の強さが変わります。
 そこで、私がおすすめするのは、蛍光灯の色を赤系にする、です。私は、
スドーのトロピカルレッドを中心に、ニッソーのPG-Uという蛍光灯を使っていますが、かなり顕著に効果があります。例えば、下の画像の左側では、2日間蛍光灯をまったく点灯しないでいた時の画像です。右側が通常(8時〜19時点灯)の画像です。腹の赤み加減に、かなりの違いが出ています。実際の方が写真で見るよりも赤みが無くなっていて、ちょっと焦りました。
点灯前 点灯前
点灯後 点灯後


追記:でもこれはやっぱり昼夜による差だったかも...そういえば夜は色が抜けてるし。。。大体この比較の対象が、普通の蛍光灯との比較になってないところが何の科学的根拠もなさそう。´∧`)。結構うちのナッテリーは赤色が強い気がするから変化が顕著に見えるのかなぁ。まぁこの色の蛍光灯は赤と緑がよく映える色なので良しとしましょう。魚そのものの色を、より良く見えさせる環境をつくるのも、いちアクアリストとしては重要だと思います。(2005/02/20)




■ 方法3.餌をクリルや、エビの成分が入ったものにする。
 色揚げには、よくクリルが良い、と言われます。なぜクリルがよいかと言うと、クリルに、 アスタキサンチン という成分が入っているためです。
クリル商品一例
クリル
アスタキサンチン
アスタキサンチン(拡大)

 アスタキサンチンとは、別名ヘマトコッカスといわれている藻類の一種に含まれている成分です。そのアスタキサンチンが食物連鎖によって魚介類に蓄えられていきます。魚介類の中にサケや蟹などの赤い色をしたものがいるのはこのアスタキサンチンが関係していて赤色の色素を形成しています。蟹や海老などに含まれているアスタキサンチンは淡泊質と結合されている為に例外として青緑色になっていますが、加熱するとタンパク質と分離されて本来の赤色に戻ります。また、アスタキサンチンはビタミンEやβ-カロチンをはるかにしのぐ抗酸化力作用があり、人間のサプリメント等にも使用されています。

 クリルオキアミ(→アミ目の甲殻類の総称で、エビ目とは種類が違いますが、同じように考えてよいと思います)のことで、
凍結乾燥させた商品が多く出ています。そしてこのアスタキサンチンを多く含んでおります。
 これを餌としてピラニア(特にナッテリーやピラヤ、ノタートスなどの赤くなるピラニア)にあげることにより、色揚げの効果があることは分かるでしょう。そのため、カーニバルやその他の大型肉食魚用の人工飼料には、エビミールまたはアミミール(エビやアミを乾燥し粉末にしたもの)が原料となっているので、その他の成長に必要な栄養面を考えても、これらの人工飼料はとても有意義と言えます。

 また動物や植物について一般的に、紫外線が強いほど体色が鮮やかになるそうです。紫外線による被害を色素によって防いでいるためです。この色素は、細胞の中に活性酸素に対抗する抗酸化物質としての役割もあり、紫外線を照射させることによってさらに体色が濃くなるかもしれませんね。


 ジャイアントイエローピラニアや、プラックピラニア、各種ダイアモンドピラニアなどにはどのような効果があるのでしょうね。個体そのものの色の違いがあるでしょうから、同じ種類のピラニアを複数飼っていても、根拠が十分ある結果を示すのは難しいでしょう。どなたか試したら掲示板にて教えて下さいませ。



【参考】
1.アスタキサンチンは魚介類の赤色色素です。
2.治る治る .com
3.ディスカス飼育研究所
4.テトラ社
5.健康ペンクラブ






〜追記〜

上記を踏まえて、実際に効果がありそうな方法を下記に挙げます★
・ 水換えのたびにブラックウォーターの液を入れる
・ レイアウトに流木を入れる。
・ 枯れ葉を入れる。
・ 濃い色(黒や茶系)の砂利やソイルを敷く。
・ 暗い色のスクリーンを貼る。
・ クリルやエビの入った餌(カーニバル等)をあげる。
・ 蛍光灯を赤系の色(スドーのトロピカルレッド)にする。
   (別にスドーじゃなくてもいいんですよ。ただ
    他のメーカーの使ったことがないだけです。^^;)




 (2005/03/06) ピラニアナッテリーの体色について再考してみる。〜
 腹部の赤みについてですが、自宅以外の様々な水槽を見て自分の頭の中で整理がついたのですが、これは同じ水槽(水質、明るさ、餌などの環境)にいても、赤色の濃さや赤色の面積の広さが個体によってかなり異なるようです。すなわちこの赤い部分については、個体本来が先天的に持つ要因がとても強いのでは!?と言えるでしょう。さらに気付いて何度も確認したことですが、やはり昼間(蛍光灯や室内灯をつけている時間)が赤みが強く、夜(電気を消している時間)は赤みが薄れます。日較差がかなり関係するようです。
 餌や水質でその個体自身が後天的にどの程度変化するかは、さらに確認の余地はあります。


 あと上の画像は、今年の1月のことですが、写真を撮ろうとしてサーモスタットとヒーターのコードが邪魔だったのでヒーターのコードを抜いて撮影、、、それをすっかり忘れそのまま放置し、水温が16℃に下がった時の画像です。3匹がぴったり寄り添ってました。そしてこの時も赤みが消えていました。活性が鈍ると個体本来の体色が薄くなるのかもしれません。このときは体を張って見せてくれてありがとう。そしてゴメン。みんな無事で良かった〜。

 これらのことから、ピラニア(ナッテリー)の赤色は先天性の要因が強いので、ある程度成長したナッテリーを購入するならば、既に赤色の面積が広く、赤色が濃いものをはじめから購入した方がいいでしょう。
 5cm未満のナッテリーはほとんど赤みがないでしょう。しかし2ヶ月程度ですぐに10cmくらいになり、それぞれの度合いはちがいますがかなり赤くなってきます。また、今のところブリード(養殖)個体とワイルド(野生)個体の発色の違いは確認できておりません。一般的に?ワイルド個体のものが大きく赤いといいますが、個人的にはそんなに差はないと思っているところですが、未確認です。東南アジアなどの野外で養殖されたナッテリーたちは、ほとんど野生!?



参考になるサイト
http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/fish/index.html



ピラニア援助交遊ホーム