奥さん内緒計画9

【計画9】.蛆虫でピラニアの骨格標本を自作。の巻き


 (2006/10/08) 骨格標本にしたい
死を語る・・・

ラインノーズピラニア 正面から
 このラインノーズは水槽間の移動の際の事故により2006年6月25日に亡くなったものです。完全に私の不手際でした。引越し後すこし落ち着いてきたので、120*60*45cm水槽を、水槽台の上段から、本来の想定位置であった下段に下ろす作業の時でした。
 下段に置いていたラインノーズとブランドティが入った60cm水槽の水を抜いて軽くしてから上段に移動させたあと、抜き取った飼育水を補充しようと水道水を入れた際のことでした。元の飼育水が少なくても、水道水を徐々に入れれさえすれば大丈夫だと考えていたら、大変な間違いでした。
 はじめは、エアポンプをずっと付けていたにもかかわらず鼻上げをするようにしていたので、気になって水道水を止めて様子を見ていたら、それでもどんどん体が斜めになっていき、手で直接触れても抵抗しないくらいになっていました。水温を上げたり、ちょっとの塩を入れてみましたが変化なし。別の水槽に移したときにはすでに手遅れで、自分の見ている前で息絶えました。
 元の水温は25℃、phは6.9だったので、急激な温度差やphショックではなかったと思います。水の分量も3分の1以上は既存の水でした。しかし同じ水槽に入っていたブランドティもかなり様子がおかしく、特にエラ呼吸の仕方が小刻みで激しく、明らかに変でした。夏場の水道水は塩素が強いためだったのか・・・ それ以来、丈夫なピラニアにも面倒くさがらずしっかり手順を踏んで水あわせを行おうと、また、水換えの際にも水質調整剤を入れようと心に決めています。


ブランドティピラニア 下から
 このブランドティの死については、2006年の8月13日8月14日の日記に詳しく書いています。上に書いたように、ラインノーズを失ってからすぐの出来事で、それはもう大変なショックでした。


冷凍保存

 共に大切にしていたピラニア達でしたので、死んでから解剖することなく上記のように冷凍保存しておいていました。奥さんに内緒で。しかしこれが奥さんの反感を買い、

『食品を入れるところにピラニアなんて入れるな!』

と怒られてしまいました。しかしそのまま数ヶ月経っています。以前に、通常の剥製の作り方を調べたり、剥製を製作してくれる所を調べたりしたことがありましたが、お金がかかるし剥製と実物のイメージが何か違う気もして、ありのままの姿を残したいと思い、骨格標本を作ることを前々から考えていました。

 骨格標本の作り方といえば、アクアライフ2005年11月号に骨格標本の作り方が載っていました。この記事をきっかけに骨格標本に興味を持ったのですが、薬品やら何やらを使って難しそう。そこでネットで骨格標本の自作について調べてみると...

      1.水槽設備シムラ おさかな情報No.23
      2.東京海洋大学海洋科学部 魚類透明骨格標本の作り方
      3.魚ネタ雑記 vol.023 透明骨格標本
      4.骨!殻!死骸!私は屍コレクター!!
      5.和歌山県立自然博物館 骨格標本の作り方
      6.富山科学工業株式会社 ウジに潰瘍食べさせ治療!?
      7.富戸の波 ボーンコレクター


 最も有名なのが、『伊藤恵夫.1992.廃水パイプ用洗浄剤を利用した小動物骨格標本作製法.化石研究会誌,25:43−44』の文献のようですが、骨格標本を作る方法は大きく分けると以下の4つの方法があるようです。

     ■(1) 魚を茹でて手作業で肉を取って干す
     ■(2) 魚を茹でて皮や肉を取ってから、排水パイプ用洗浄剤
         (花王のパイプスルー)でたんぱく質分解
     ■(3) 微生物による分解
     ■(4) 薬剤により筋肉を透明化し、硬骨と軟骨を染色

 しかし調べていると、骨格標本を自作されている方が結構いることにちょっと驚きました。以前何度かナッテリーがジャイアントイエローに共食いされたとき、頭部だけを標本にしようと(1)の方法を行いましたが、茹でると骨をつなぐ靭帯が溶け、骨がばらばらになってしまい、アゴさえ原型をとどめることが難しかったです。この上記の情報の中で、最も簡単で綺麗に出来そうだと思ったのが、5.和歌山県立自然博物館の骨格標本の作り方です。
 これは、皮や肉をそぎ落としてからミルワームに食わせるというやり方。自然分解ではなく熱帯魚屋で簡単に仕入れられるミルワームを使うという点は、とても新鮮でした。しかし今回2匹のピラニアは共に11cmのサイズですので、ミルワームだと骨をバラバラに、もしかして小骨なんて食べられちゃいそうな気がしました。そこでミルワームを使わず、ウジ(蛆 ・・・ハエ(蝿)の幼虫)を使う方法を考えました。

 昔、ハトの死体にウジがたかっていて、1週間ちょっとで骨と羽毛だけになったのを見たことがあります。ウジについてはウィキペディアやネットの各ページでよく調べ、一応知識は得るようにしました。 また、ウジの調達をどうするかを考えたとき、釣り餌で使われていることを思い出しました。ウジは釣具屋さんで“サシ”として売られています。上州屋に確認した所、\298で5mmサイズの赤サシ(着色されたウジ)約50匹が売っているとのことでした。放置して自然にハエ任せにするよりは、他の動物等に食われず早く確実に分解するには買った方が良いと判断しました。

長くなりましたが、そんなこんなで事前に調査をしてから、本格的に作業に入りたいと思います。





 (2006/10/09) 試しにアジで骨格標本を自作してみる
 いきなり大事なピラニアを試すのは勇気がいるので、ブラックやジャイアントイエローの餌として冷凍してあったアジ(14cm)を使って、試しに骨格標本を作ってみることにしました。台所でそんなことをしていると奥さんに怒られるので、奥さんが買い物に行っているうちに実行しました。

用意したのは、冷凍アジ、鍋、アルミホイル、プラケース、千枚通し(串や爪楊枝でも可)。

まずはアジを茹でます。茹で時間は数分。あまりやりすぎると骨の接合がもろくなり、骨自体ももろくなってしまいます。

アジを茹でている間に余っていたプラケースにアルミホイルを敷きます。これはウジ等に分解されている間に汁がでて、容器にくっ付いてしまうのを防ぐ目的があります。

茹でたアジをまな板の上に置き、千枚通しで丁寧に皮と肉、内臓を取ります。なるべく多く取った方が分解が早くなると思いますが、決して無理をせず骨やヒレが崩れないようにします。思ったよりも簡単です。

取り除いたアジ。頭部はあまり手を入れず残しました。取った肉は足元でニャンニャンうるさく鳴いている猫にあげます。嬉しそうに食べます ~(=≧∇≦)ノ 。

骨中心のアジをアルミホイルを敷いたプラケースの中に入れます。

本当は一度干して骨格を固めたかったのですが、時間がかかるので今回はドライヤーで1〜2分乾かします。キッチンペーパーでふき取ると崩れそうだったので使いませんでした。

今回はウジを調達してなかったので蓋(の蓋)を開けて放置することに。家の敷地内でやると異臭騒ぎがあるかも!と思い、迷惑のかからない場所に置くことにしました。蓋をすることで少しは野良猫等に食われるのを防止できるかな、と。ここまで作業開始から15〜20分くらいです。

2週間経過後、残念なことに干からびているだけでした^^;)。やはりウジを調達しないとダメということがわかりました。再度アジでチャレンジしてからピラニアに移りたいと思います。







 (2009/4/29) ピラヤ3号の骨格標本・・・事前準備
2年間の混泳の後、不運にも遣られてしまったピラヤ3号28cm。今、水槽部屋の冷凍庫の中は、3年前に死んだラインノーズとブランドティと、半年前に死んだピラヤ3号が保存されていて、さらにブラジルレインボーボア(蛇)の餌も冷凍しているので、肝心のピラニアの餌が入りづらい状況になっています。

そこで、奥さん内緒計画9の練習として、そろそろピラヤ3号を骨格標本にしようと、夜な夜な試みた過程での写真でした。
産卵したわけでも、新たに共食いがあったわけでもありません!ご心配or期待をさせてしまいスイマセン・・。


以降、結構写真がエグイですが、ご承知の上、ご覧下さい。魚料理の過程と思い込めばそんなにエグくはないかな・・。


ピラヤ3号解剖
冷凍庫から取り出し、水をかけながらラップから外しました。2008年10月に亡くなったピラヤ3号。21cmから飼育し、脂ビレまで23cmなので、推定28cm、体高は12.5cm。この写真はまだ凍っています。


ピラヤ3号解剖
以前は気付かなかったのですが、腹部にポツポツとしたものを発見しました。そう!!!、ピラヤ3号は雌♀で、抱卵していたのです!ぐぁ〜〜、これは残念です。。奥さん内緒計画7が惜しい所までいっていたのでした。。。


ピラヤ3号解剖
あと、ピラニアを触ったことがある方は体験したことがあると思うのですが、ピラニアって、やけに表面がヌルヌルしてませんか??半年間の冷凍から解凍しても、このヌルヌル・ヌメヌメ間は健在でした。ドジョウ以上の粘液です。


ピラヤ3号解剖
煮ます。ピラヤ3号がすっぽり入る大きな鍋が無いので、我が家で一番面積のでかいフライパンを使用しました。


ここで事件!!

目の前に嫁が!!!どんっ(衝撃)


この作業がばれた!!!!あせあせ(飛び散る汗)
寝たと思ったのにマズイ!!




・・・。

はい、キッチンハイターを「ドンっ」と置いていなくなりました。。。 ふらふら
作業は継続しました。


ピラヤ3号解剖
続いて、両面を煮てから取り上げます。煮すぎると骨と骨の結合部がもろくなるので注意が必要です。そしてフォークや串を使って、皮や肉を剥いでいきます。ゼラチン質のコラーゲンか脂がたっぷりです。
ホワイトピラニア同様、顎にコブがあったピラヤ3号ですが、やはりコブは顎の骨と密着していて、軟骨状になっています。簡単には綺麗に切り取れないわけです。


ピラヤ3号解剖
まだ中は生でしたが、さらに肉を剥いでいきます。一口食べてみましたが、味付け次第では旨そうです。でも半生なので生臭さの方が強かったです。
小骨が多いという噂のピラニアですが、これまでの解剖の経験上、小骨は多く感じません。むしろ骨が非常に頑丈です。肋骨も骨太で丈夫。
そして腹部には、卵がぎっしり。内臓は空っぽで、ほとんどのスペースを卵が占めていました。


ピラヤ3号解剖
卵はタラコ一つ分くらいありました。
東氏(東熱帯魚研究所)の記事によれば、"数千粒、2mm弱の美しいオレンジ色の粘着卵"との情報でしたが、まさにその通りでした。
卵の下は肝臓。結構大きいです。どんどん肉が無くなっていくのも寂しいので、肝臓はこの後、ピラヤ1号にあげました。ピラヤ1号の中でピラヤ3号は生き続けます。


ピラヤ3号解剖
卵は膜に覆われています。煮が甘かったのが幸いしました。この卵はビニールに入れて冷凍保存しました。
数粒を150cm水槽に入れたところ、ピラヤ達はすごい速さで反応を示し、何かを探すかのように落下地点をグルグル泳いでいました。


ピラヤ3号解剖
で、ある程度手で肉を取り除いたら、無理をせず自然界に任せます。外の土の上に置き、抜いた雑草を上に被せませす。あとはダンゴムシやらアリやら、その他の微生物が綺麗に分解してくれます。


一応今回の方法は、今は亡きホワイトピラニアの頭骨の標本の際も同じ方法で行っております。
そのときの写真はこちら↓↓
ピラニア骨格標本

ピラニア骨格標本

脂によって黄ばんでいます。これはアセトンで脂を抜き、漂白することができます。あえてこの黄ばみを残すのも良いかもしれませんが、いつかアセトンで漂白しようと思います。

ピラヤ3号は綺麗な骨格標本になるかな??








 (2009/5/16) ピラヤ3号の骨格標本 ・・・失敗
亡きピラヤ3号骨格標本の続き。


動画は2009/5/6の時点です。大量のウジがすごいモニョモニョしていて、こっちの背中がうじうじしてしまいます。

で、本日、枯れ草をどかして取り出してみました。


骨ピラヤ3号

骨ピラヤ3号
実は、先日途中経過を覗き見たときから分かっていたのですが、残念ながら頭部の骨がバラバラになっておりました。手で肉を除去した際、肉を多めに残していたためか、脂が地面にベットリ付いていて、土が張り付いていました。
瞬間接着剤で付けようかと思っていましたが、ピラニアの骨格の原型が全て分かっておらず(特に喉の奥の細かい骨たち)、パーツも汚く、何より力量が無いため、已む無く土の中に葬ることにしました。


骨ピラヤ3号 下顎
下顎。右側の方(地面側)の歯がどっかにいってしまいました。


骨ピラヤ3号 頭骨前面
頭部前面。ここの穴から脳が見えるんですよね。脳が見たい人はこちら。ピラヤを含めたピゴケントルス属は、額部分に縦の切れ込みがありますが、この穴によるものです。

う〜〜ん、ホワイトピラニアの時は上手くできたのに、今回はダメでした。残念。骨同士を結合する靭帯部分まで破壊されていました。。何でだろう。茹でが甘くてあまり肉をそぎ落とさなかったからかな・・・。そのために予想外にウジが大量発生しちゃったとか。。違うか。

本番のブランドティとラインノーズの骨格標本は、パイプスルー系の薬剤でタンパク質分解で行く方が無難かもしれません。





つづく





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